ANA VISA ワイドゴールドはエクストリームカードの代わりとなるか?
JACCSのエクストリームカードが2017年9月をもって終了します。
エクストリームカードはANAマイル還元率1.35%と高還元率で、かつ年間30万円以上の利用で年会費無料になるため陸マイラーに人気がありました。
もう一つ、陸マイラー人気で双璧をなすクレジットカードにANAVISAワイドゴールドがあります。こちらのマイル還元率は最大で1.72%、年会費は通常15120円、マイ・ペイすリボなど裏技を駆使すると年会費10260円となります。
2つのカードをどのように比較するか?
ANAVISAワイドゴールドは最大1.72%、エクストリームは1.35%ということで、一見還元率の高いワイドゴールドが上に見えるのですが、還元率のほかに年会費というコストの問題があります。
年会費が10260円高くなるのと引き換えに0.37%還元率が上昇するわけですから、年間10260円の支払いによってマイルを購入しているのと同じことになります。
このマイル購入の単価によって、エクストリームが得か?ANAVISAワイドゴールドが得なのかを検証してみます。
年間の決済額が50万円の場合
年間50万円利用の場合、ANAVISAワイドゴールドのマイル還元率は1年目が1.45%、2年目が1.54%となります。詳しい計算式は省きますが、気になるかたはポイ探で検索してみて下さい。
エクストリーム 500000 * 1.35% = 6750ANAマイル
ワイドゴールド 500000 * 1.54% = 7700ANAマイル
7700 - 6750 = 950ANAマイル 年会費10260円を支払って950マイルを得る計算になります。マイル購入単価10.8円と全く得ではありません。
年間の決済額が100万円の場合
エクストリーム 1000000 * 1.35% = 13500ANAマイル
ワイドゴールド 1000000 * 1.58% = 15800ANAマイル
15800 - 13500 = 2300ANAマイル
年会費10260円を支払って2300マイルを得る計算になります。マイル購入単価4.4円とまだまだ損です。
年間の決済額が200万円の場合
エクストリーム 2000000 * 1.35% = 27000ANAマイル
ワイドゴールド 2000000 * 1.58% = 31600ANAマイル
31600 - 27000 = 4600ANAマイル
年会費10260円を支払って4600マイルを得る計算になります。マイル購入単価2.2円。マイルを国内線で利用するには少し単価が高いです。
年間の決済額が300万円の場合
年間300万円以上利用の場合、ANAVISAワイドゴールドのマイル還元率は1年目が1.45%、2年目が1.72%となります。
エクストリーム 3000000 * 1.35% = 40500ANAマイル
ワイドゴールド 3000000 * 1.72% = 51600ANAマイル
51600 - 40500 = 11100ANAマイル
年会費10260円を支払って11100マイルを得る計算になります。マイル購入単価は0.92円となり、これなら間違いなくお得といえるでしょう。
検証ではエクストリームカードの高性能ぶりが際立つ
年間100万円程度のカード利用ならばANAVISAワイドゴールドよりもエクストリームカードが上、という結果になりました。2017年9月でエクストリームカードが終了してしまうことは非常に残念ですね。エクストリームカードの会員はJACCSのリーダーズカードに順次切替となります。
陸マイラーにとってANAVISAワイドゴールドは得なのか?
ポイントサイト案件のクレジットカードをたくさん発行して、得られたポイントをマイルに交換し無償の特典航空券で飛行機に乗る。こういった陸マイラー活動をする人にとって、ANAVISAワイドゴールドを年間300万円以上利用するのはなかなかに難しいと言えます。
クレジットカード案件には発行から3ヶ月以内に○○万円利用でポイント付与といった、条件が設けられているものがたくさんあります。こういったクレジットカード案件の利用条件をクリアしながら、さらに年間300万円の条件を達成するのは普通のサラリーマンや主婦では難しいでしょう。
クレジットカード案件をこなしながら年間300万円達成出来る人は、自営業で経費の決済に利用可能であったり、会社の経費の立て替え払いに利用出来る人などが当てはまります。
ANAVISAワイドゴールドの魅力は還元率以外にあり?
ANAVISAワイドゴールドの名誉のために補足しますが、このクレジットカードはマイル以外にも魅力的な特典があります。
ANA便への搭乗でマイルが25%上乗せ加算となりますし、国際線搭乗時にビジネスカウンターが利用出来ます。また、IHGのホテル利用時にも割引や朝食無料などの特典を受けることが出来ます。こういった特典はエクストリームカードには無い物ばかりです。
ANA便に有償チケットでたくさん乗る人には文句なしにお得なクレジットカードです。
ANAマイル→ANAスカイコインの交換率がアップすることから、上級会員になるためにANA便に乗りまくる「SFC修行」をする人には必携のカードといえるでしょう。 ムリに年間300万円の最高還元率を狙わずとも、カードの様々な特典を生かすことで充分に元が取れるカードだといえます。
この記事を書いている2017年6月現在、ANAVISAワイドゴールドの申し込みはポイントサイト「PONEY」からがお得です。
ANAVISAカード・ANAVISAワイドゴールドの申し込みで3250ポイント(2925ANAマイル)が付与されます。 PONEYの無料会員登録は以下のバナーからどうぞ。
リーダーズカードはどうか?
エクストリームカードからリーダーズカードに切り替わって、マイル還元率はどのように変わるのでしょうか? 現状、JACCSから発表されている情報では以下のようになる見込みです。
年間30万円以上の利用で年会費無料
通常 | ANAマイル還元率 | 1.14% |
リボ払い | ANAマイル還元率 | 1.44% |
リボ払いは手数料が高額なため普通は避けたいのですか、リボ払い上限の金額を自分で設定することで少額の手数料で還元率1.44%が得られるのであれば充分に有用です。 この点については2017年9月のカード切替の後で検証してみたいと思います。